不動産売却や賃貸募集をスムーズに成功させるには、魅力を最大限に引き出した写真の掲載が欠かせません。本記事では初心者の方に向けて、室内撮影のコツについて解説します。
1. 撮影前の準備
① 撮影機材の準備
お部屋を広々ときれいに撮るには、フルサイズ一眼カメラと広角レンズがあればベストですが、以下の点に気をつければ、スマートフォンやコンデジでも訴求力のある写真を撮ることが可能です。
●あると便利なもの
・手ブレを防ぐ「三脚」
・水平を確認する「水準器」
水準器は、スマホやカメラに内蔵されている機能を活用しても良いでしょう。
②物件の整理整頓と清掃
物件本来の魅力を伝えるため、まず余分なものを片付けます。部屋の隅や水回りなど、汚れが気になる部分は清掃しておくことも重要です。
住みながら売却する物件で、自力での片付けや清掃が難しい場合は、専門スタッフによる居住中ホームステージングやハウスクリーニングの利用がおすすめです。
③ 照明・窓まわりの確認
照明器具がない場合は自然光を活かすため、10~13時頃が理想的です。シャッターや遮光カーテンは開けて、眺望をアピールしたい場合は窓外も写るようにしましょう。
採光性の高いレースカーテンは白飛び・黒潰れしにくく、窓外の見せ方もコントロールできます。
2. 不動産撮影の基本テクニック
①レンズ面の清掃
レンズ汚れは、ピンポケや照明光が伸びたような変な写りの原因となります。傷がつかないよう塵埃を払ってから、レンズ用クリーニングクロスで汚れをふき取りましょう。
② 縦横比(アスペクト比)の設定
機種にもよりますが、「1:1」「4:3」「16:9」などが選択できます。掲載したい縦横比を予め設定してから始めましょう。
③画角
お部屋全体を写す場合は、部屋の角から対角に向かって撮影します。
画面を縦横に3分割した線が交わるポイントに、主役となるものを持ってくると、バランスの良い構図となります。
④ カメラの高さ :床から1~1.2mくらい
一般的な作りのお部屋では、膝立ちくらいの高さで構えるとバランスよく写ります。
天井側ばかりが写ったり、高い位置から下に傾けてしまわないよう注意しましょう。
⑤カメラの角度
カメラを水平・垂直に構え、歪みのないよう撮影します。設定画面から「グリッド線」を表示させると、水平・垂直を整えやすくなります。
アスペクト比4:3で、②~⑤の項目に注意して撮るとこのような写りになります。
このアングルの主役はチェアとクッション。三分割線の交差点上に合わせることで安定感のある構図となりました。
⑥カメラの向き(縦横)
縦長と横長、それぞれ違ったメリットがあります。どちらの方がより魅力的に写るか、最適な向きを探りましょう。
横向き➡リビング・居室・キッチンなどで、空間全体の広がりを伝えたい時は横向き。
縦向き➡ビル外観、天井の高い空間、狭い水回り空間では縦向きの方が全体を収めやすい場合も。Instagramではスマホ画面いっぱいに表示できます。
⑦手ブレを防ぐために
手持ちの場合は、両脇をしめて腕を固定し、さらにタイマー機能を使うと、シャッターボタンを押したときのブレを軽減できます。暗い場所での撮影は、しっかり構えたつもりでもブレが起きやすいので、三脚があった方が安心です。
3.写真編集のポイント
①歪みや傾きの補正
傾いていると不安定な印象になるので、補正機能を使って水平・垂直を整えましょう。
② 明るさとコントラストの調整
写真は、実際に目で見ているよりも暗く写りがちです。物件の雰囲気を適切に伝えるため、白飛びしない範囲で、適度に明るさを調節しましょう。
ぼんやりしていると感じる場合は、「コントラスト」を上げるとメリハリが出て見やすくなります。
③ 色味の調整
青みが強く写ってしまった場合は、「ホワイトバランス」で自然な暖かみのある色味に調整します。
④必要に応じてボカす
写したくない物がある場合は、ボカシ処理をかけて配慮しましょう。
●AI技術の発達によりレタッチが誰でも簡単にできるようになってきましたが、実際の印象と大きく違って見える過度な編集や、隣家・電柱・傷など現地にあるものを無いように隠すレタッチは、虚偽広告と見なされてしまうので注意しましょう。
まとめ
物件写真は「内覧したい」「ここに住みたい」という気持ちを喚起する大事な要素です。検討中の方々に、お部屋の雰囲気や設備などの魅力がしっかりと伝わるよう、できるだけ多くの写真を掲載してアピールしましょう!
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