東京都港区/2LDK/専有面積 約66㎡/1969年築のリノベーション物件

ヴィンテージマンションの販売促進において、ホームステージングがどのように活躍したのか。東京・赤坂のマンションにおける、ペット共生型のリノベーション物件を例に、実際の導入事例をご紹介します。
物件特性を理解することが「ホームステージングの第一歩」
こちらの物件の最大の特徴は、洋室とLDKの間にガラス引き戸を採用した可変性のある間取りです。ガラス戸を閉じれば個室として、開放すれば広いLDKとして。ライフスタイルに応じて空間を自由に使い分けられる設計になっています。
さらに、玄関から入った瞬間に目に飛び込む、緑と光に満ちた奥行のある空間。窓の先には生い茂った豊かな緑が見え、ヴィンテージマンションならではの立地の良さと、現代のライフスタイルに最適化された快適性が融合した、稀有な住まいです。
さらに、住宅トレンドを象徴するような「ペット共生型」という魅力的な特徴も持ち合わせていました。

物件完成前の仕様書からコーディネートをスタート
ご依頼をいただいた時点では、リノベーション工事は完成前であったため内観写真がない状態で、建具やフローリング等の仕様書をもとに、家具選定やコーディネートを進めさせていただきました。
ガラス引き戸やキッチン扉のハンドル等に合わせて、ブラックのアイアンフレームを基調とした家具を選定し、ネイビーをキーカラーとして統一。ブラック×ネイビーという絞った配色選定は、スタイリッシュなだけではなく「知性に満ち、洗練された大人のための上質な住まい」というメッセージを感じさせます。
視線の抜けを活かした家具レイアウトの工夫
特にこだわったのが、LD家具のレイアウトです。
一般的には、キッチンから一番近いところ(この物件の場合、リビングセットが置かれている空間)にダイニングスペースを設けることが多いですが、今回は、空間寸法や窓へ向かう視線の心地よさを活かすために、あえて異なるアプローチをとりました。
玄関側の空間をダイニング、キッチン横の広い空間をリビングとして設えることで、ソファまわりにゆったりとした余裕が生まれ、寛ぎや安らぎをより感じられるリビングを演出しています。また、部屋の奥に向かって家具の高さが下がっていき、窓方向への視線を遮らないことで、「緑と光を奥まで届ける設計」という物件の本質的な魅力が、入室した方の目に自然と飛び込んでくるような構成となっています。

ペット共生という現代のニーズを視覚的に表現
ペット飼育可能という物件の特長を、単に文字や言葉で説明するだけでは、購買希望者の心には響きません。ホームステージングにおいては、フードボウルやペット用ベッドなどのグッズを配置することで、「ここでペットと一緒に暮らす日常」を視覚的に体験いただけるように演出することが重要です。
こちらの物件では、収納下に設けられた便利なペットコーナーの存在が、ホームステージングの演出によって一目瞭然となりました。

上質感を演出する小物使い
本件では通常のスタンダードプランよりもやや多めに小物を配置していることも、“上質な暮らし”の表現に繋がっています。
当社では、固定化されたプランの方に案件を合わせるのではなく、個別に柔軟な対応をさせていただくことで、その物件に相応しいグレード感で演出し、本来の魅力を引き出すことができると考えています。

ホームステージングが果たす役割
・物件が持つ本質的な設計思想(可変性、光と緑、ペット共生)を理解する
・その思想を最大限に表現するレイアウトとコーディネートを提案する
・購買希望者が「自分たちの生活」を空間に投影できるようにする
こうした丁寧なアプローチが、物件の販促力を大きく高めることになります。
特にリノベーション物件では、その企画の意図や設計思想を深く正確に伝えることが、購買者の満足度を高めることにも繋がると考えますので、私たちは完工前段階からその意図を汲み取り、ホームステージングを通してリノベーションに込められた想いを視覚的・体験的に伝えることを大切にしています。
リノベーション・オブ・ザ・イヤー2025にエントリー中!
こちらの物件は、「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2025」にエントリーされています。
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